なるべく削らない
たとえむし歯があっても、当院ではまず「本当に治療する必要があるのか?」を考えます。きちんと唾液が分泌されていれば、初期のむし歯は唾液中のカルシウムによって、無理に削ったり詰めたりしなくても、体に備わっている治癒力でむし歯を治せる可能性もあるからです。
その為には、プラークコントロールによって細菌の膜を破壊し、虫歯の部分にきちんと唾液をすりこむ必要があります。又、歯を溶かす酸の原料である糖分を控えるなど、食生活の改善も欠かせません。
歯石は悪者に思われがちですが、実はそうとは限りません。たとえば、唾液に含まれるカルシウムが歯石となり、それによってむし歯部分が補填されれば、むし歯の治療は不要です。また、むやみに歯石を取ると歯周病が進む原因になることも。ですので、当院では無理な歯石取りはしていません。
ただし、むし歯になった原因が抑えられないまま放置すると徐々に悪化してしまうので、対応は個々に変わってきます。生活パターンや噛み合わせなど、人によって異なる起因を見定めるためにも、的確なプラークコントロールをしていくことが必要です。
小さなむし歯でも、治療に1時間を要します
むし歯部分が小さい場合でも、当院では1時間ほどかけてていねいに治療しています。まずは麻酔をせずに、どこまで自覚があるのか、どこまで治る可能性があるのかを探りながら、少しずつそっと削ります。そうすることによって「治る可能性があるところ」を見逃さないようにしているのです。
削る部分を最小限に抑え、なおかつ削らなければならない部分を取り残さないよう、ていねいに、かつ確実に治療していきます。
削った部分に詰める詰め物の中には、固まるときに多少収縮する素材もあります。そのため、一気に全体を埋めるように詰めると、内側が収縮した場合、歯と詰め物の間に空間ができ、そこで新たなむし歯が発生してしまう危険を残すこととなります。
当院では、最初は少しずつ薄く詰めていき、素材の収縮が起きても空間や隙間ができないようにします。そのために、短時間で治療を完了するのではなく、時間をかけて丁寧に行うのです。また、最後に詰め物を固める際に、少しでも気泡が入ってしまった場合には、詰め物を削り取って入れ直すことも。
この場合も、できるだけ麻酔はせずに、痛いところを自覚してもらいながら行うことで、患部を見落とすことなく、確実な治療を心がけています。(ただし、どうしても痛いのが嫌という場合、最初に一度だけ虫歯の部分は痛くないことを体感してもらってから、麻酔を行いますのでご安心ください。)
「歯石を取らず、麻酔もしないでむし歯の治療をする」と聞くと、不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯髄炎になっていなければ大丈夫です。仮に歯髄炎を起こしていて「歯がしみる(痛む)」という状態であっても、的確な処置を施すことで維持できますのでご安心ください。
当院では、生活習慣を見直すことなどにより、人間本来の自然治癒能力や免疫力を高めることをベースとして、その上で初めて成り立つ最良の治療を行っています。
むし歯治療の流れ
むし歯治療は、まずはプラークコントロールによって再石灰化の経過を診ることから始まり、その後、具体的かつ必要な治療を行うという流れです。体も歯も、自然治癒力が高められれば、ある程度の段階までは自力で治るものなので、慎重に様子をみることが大切なステップであると考えています。
治療後は、患者さんに当院の思いが伝わり、予防を実践していただければ、気になるところを治すのみとなります。当院での治療経験によって、予防の知識を理解していただければ幸いです。
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当院では、患者さんの将来も見据えたオーダーメイドの治療計画で、根本的に歯の健康状態を改善します。
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