すぐに治療はしません
歯に痛みがある場合、痛みを止めてほしくて歯科医院を訪れますが、一般に、その痛みの原因や痛みを止める治療方法についてあまり十分な説明を受けずに治療が行われます。
歯科医師がどんな人間で、どんな考えを持っているのか?患者としての自分自身に、何が起こり、どんな問題があり、そしてどんな解決法があるのか?きちんと説明を受け、納得し、治療方法に同意してから治療を受けたい。そう思いませんか?
私たちが、すぐに治療をせず、治療に入る前にたっぷりとコミュニケーションの時間をとるのは、歯の治療をこれで最後にしてほしいからです。もちろん、痛みがある場合には、応急手当もしくは緊急処置を行いますが、あくまで応急処置で、”治療”ではありません。”治療”は、しっかりした検査と診断、そして十分な相談の上で、双方の合意が得られてから着手します。
患者さんの職業や体つき、姿勢や食べ物の嗜好によっても、最善の治療方法は異なります。総合的な検査によって、現在抱えている問題をきちんと把握し、考慮し得るできるだけ多くの要素を加味して、診断し、将来を予見し、治療計画を考えます。
私たちができること、患者さんに実行してもらいたいこと、可能性があること、限界があること、そんなことすべてを、できるだけ納得してから治療に着手したいのです。
初診のデンタルインタビューや総合的な検査と診断に基づくコンサルテーション、そして予防プログラムなどを通じて、当院の考えと患者さんの意識が近づいていくと思います。十分な納得の上、初めて、私たちは総合的な治療をスタートさせていきます。
削れば削るほど、歯はなくなるのです
硬くて血が通っていないように見える歯も、中の歯髄には血管や神経があり、表面からは唾液を通じて新陳代謝をしています。むし歯になったからと、すぐに治療してしまうと、再石灰化による自然治癒の可能性を奪います。まずは、原因をきちんと究明し、自然治癒の可能性を最大限に引き出し、そのうえで、最小限の治療をすることが望ましいと考えます。
そのため、すぐに治療を始めるのではなく、まずは、お口全体の精密検査を行い、現状の把握と原因の究明に努めます。
ただし、痛みがある場合には、応急手当もしくは緊急処置で速やかに対処しますので、ご安心ください。
予防中心の歯科医療について
たとえば「風邪」という病気は、体温の低下や免疫力のちょっとした減弱によって、体内(上気道)に侵入したウイルスが勢いを強め、増殖することによって発病します。いったん発病してしまうと、いろいろな症状に苦しむばかりでなく、なかなか治りにくいのが一般的です。医者にかかっても、解熱剤や咳どめなど、症状を抑える対症療法しかできません。抗ウイルス剤といっても、ウイルスに的確に作用することは期待できないのです。
ところが、病気の発病のメカニズムをきちんと理解すると、ウィルスが増殖する前に体を温めるなどの対応によって発病をくい止めることができます。病気は、治療よりも予防の方がやさしいということがおわかりいただけると思います。
歯の治療をしても、むし歯や歯周病などの原因菌がお口の中からいなくなることはないので、どんなに高度な治療を行ったとしても、歯の病気は必ず再発します。治療を主体とした従来の歯科医学では、だんだん歯の状態が悪くなってしまうのです。
しかし、病気の原因と発病のメカニズムをきちんと理解し、発病を抑えるように管理すれば、歯の病気で二度と苦しむことはありません。病気の原因にアプローチする、こうした原因療法(予防中心の歯科医療)の考え方は、新しい歯科医療の姿であり、健康保険でまだ十分にカバーできていないのが現実です。
治療中心の歯科医療(健康保険制度や同じ思想の歯科医療)から、治療をしない歯科医療(予防中心の歯科医療)に、考え方、医療のかかり方を変えてみませんか?
目先の利益ばかりでなく治療後の長い人生にフォーカスを合わせ、病気をいかに再発させないで予防していくかを重視した治療計画を立て、予防中心の歯科医療を実践していくことによって、いつまでも健康なお口が維持できるのです。
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当院では、患者さんの将来も見据えたオーダーメイドの治療計画で、根本的に歯の健康状態を改善します。
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セカンドオピニオンも受け付けております。
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